2月26日

ISSUE:3.1

最終更新: 2月27日

前回はショートコーストラックのレースについてご紹介をしました。

いよいよ今回はPRERUNNER(プリランナー/プレランナー)のルーツに関わるデザートレースについて説明をしていきたいと思います。

BAJAと書いてバハと読みます。バハとは南カリフォルニアとメキシコ国境の下に繋がるバハカリフォルニア半島の事を指しています。この半島を北から南まで縦断するラリースタイルのレースがBAJA 1000マイルレースです。オフロードを1600キロ以上走破するという世界でも類の無い過酷なレースでダカールラリーとはまた少し異なるアメリカンハイスピードオフロードレースの最高峰とも言えるレースです。

そもそもの起源ははっきりとはしていないのですが私が聞いたのは仲良しの車好きのおじさん達が誰が最初にゴールに辿り着けるかというチキンレースなノリがきっかけだと聞きました。これが定かではありませんがアメリカ人なら有り得そうなエピソードです。

wikipediaによるともっと立派なストーリーが記載されているのでこちらを参考にしてください。https://ja.wikipedia.org/wiki/バハ1000

以前紹介した私の尊敬する方々の名前も連なっております。昨年はTEAM JAOSと群馬トヨタサポートで日本のチームがBAJA1000に参戦しています。ドライバーは日本のBAJAレジェンド塙さんです。ベースカーはレクサスのLX600だそうです。クラスカテゴリーは"FULL STOCK"というクラスで我々はクラス8100と呼んでいます。

レースID(ゼッケン番号)#8100~#8199を指します

BAJAはデザートレース好きには憧れのレースですが非常に過酷でコストもかかるので大企業のスポンサーが無いと出る事は夢のまた夢、それ以前にデザートレースのドライバーなんて私には無理だと思います。体力も集中力も胆力も無い・・・それくらい過酷だと言うことを知っているからです。

ちょっとドライバー目線でBAJAを走ってみましょう。レッドブルのドライバーに復帰したアンディ・マクミリン(BEVO)のトロフィートラックのドライバーアイ動画です。

動画を見る限り何か簡単に走ってる感じがしますよね。車体もそんなに揺れてないしそこまで大変じゃ無い様に見えますよね?

では観客目線で車体がどういう動きをしているか見てみましょう。

まさにアウトオブコントールです。そしてこのコースのフープス(ウォッシュボード)の深さは膝丈もしくは腰くらいの深さがKMの長さで連続しています。そこをワイドオープン(スロットル全開)で駆け抜けていくレーサーのメンタルは常人では無いですね。

ここでBAJAからカリフォルニアのモハビ砂漠に場所を移します。

BAJA1000だけでなくアメリカ国内では頻繁にデザートレースが開催されていてカリフォルニア州内だけでもいくつかのデザートレースのコースが存在しています。

広大な土地を有するアメリカにはOHV(オフハイウェイビークル)エリアという未舗装のエリアがあってオフロード用のバギーやATV、ダートバイク等が走れるエリアが設けられています。カリフォルニアでは有名なエリアがいくつかあってその内のBARSTOWと言う街の近くにあるOHVエリアがありましてレースコースに使われたりする広大な砂漠地帯が広がっています。

ちょうどロスアンジェルスからラスベガスに向かうフリーウェイ15号沿いで、ここからさらに東へ向かうとMINT400のスタート地点があるプリムバレーに到着します。

ここはカリフォルニアンのダート遊びの聖地と言っても過言では無いでしょう。週末はモーターホームやトレーラーにオフロードマシンを積んで家族でキャンプしながら遊びまくる人達を数多く見かけることが出来ます。レースマシンを持ち込んでショックテストをしたりプレランナーで遊んだり、SXSで冒険したりと無料で遊べる広大なプレイグラウンドです。

2016年に実際にBARSTOWをSXSで走行したシーンをご覧ください。

デザートレース編はご紹介したい内容が濃過ぎて4部構成くらいになりそうです。次回に続きます。

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