
LEVEL
L I F T
STREET/PERFORMANCE
LIFTED TRUCK

ロワーアームのピボット位置を変えずに純正のサスペンションシステムを使用して1〜2.5”程度のリフトアップを行う方法をレベリングリフトと言います。コイルオーバースペーサーのようなバジェットリフトではなく正常なサスペンションワークを確保しながら安全にマイルドリフトする方法です。
レベルリフトの留意事項
右のアニメーションではコイルオーバースペーサーによる簡易リフトアップをした場合の問題点を解説しています。
スペーサーリフトによる弊害はコイルオーバーショックの上にスペーサーを取付けてショック自体の長さをリフトアップするため下記の不具合が起こります。
①ショックのフルバンプ時にバンプストップが機能せずショックピストンが底付きを起こしてしまう。
②フルドループ時にアッパーアームのボールジョイントの限界角度を超えてしまう。
純正状態を"STOCK" と表記しています。
STOCK RIDE HEIGHT は1G 状態の車高
STOCK FULL BUMP は一番縮んだ状態
STOCK FULL DROOP は一番伸びきった状態
オフロードを走らないから大丈夫という話ではなく、街中であってもこの様なシチュエーションは皆無ではありません。知らない内にこれを繰り返す事でショックが本来の機能をしなくなったり、アッパーアームのボールジョイントがダメになってハンドルセンターがずれたり直進性が著しく落ちたりする要因になることを認知しておきましょう。
***Reference excerpted from Accutune.

推奨するリフトアップ方式
こちらがレベリングリフトと呼ばれるコイルスプリングやプリロード調整によりリフトアップを実施した場合のショックワークの図解アニメーションになります。
上のスペーサーリフトと異なるのはコイルオーバーショックの長さが純正と同じ長さになるためサスペンションの機能に問題は生じないところです。
この方法は純正スプリングよりもレートの高いスプリングに交換するか、コイルオーバーショックのスプリングシートの位置を変更してコイルスプリングにプリロードをかける事で車高を上げるという方式です。
この方法による影響は
①スプリングレートやプリロード量によりコンプレッション(縮み側)が少し硬めに感じる
②車高が上がる分リバウンド(伸び側)ストロークマージンが減るのでショックの長さが足りないと段差でバンバンという乗り心地になる
硬めのスプリングを入れてリフトアップをする場合はスプリングの反発が大きくなるのでショックのリバウンドスピードが速くなり車体にバンバンというショックが目立つようになります。それを回避するためにAPTCOではリバウンドストロークの確保と純正コイルにプリロードをかけてリフトアップする方式を推奨しています。
***Reference excerpted from Accutune.


APTCOではコイルレートの高い(硬い)コイルスプリングに交換よる事によるリフトアップ方式ではなくFOXやBILSTEINが採用しているクリップリフトと呼ばれるレベルリフト方式を推奨しています。これはコイルスプリング自体は純正のスプリングを使用し、ショックアブソーバ部分のみをパフォーマンスショックに交換してスプリングのプリロードで車高をリフトアップをする方法になります。サスペンションにおいてスプリングとショックの自由長の関係性はショックワークには重要なファクターですのでレベルリフトで純正コイルのスプリングレートに合わせて高機能なショックアブソーバへ換装する事で車高の調整と減衰力の向上を見込めるのがこちらのレベルリフトになります。
この方式のメリットとしては純正スプリングを使用するため乗り心地の変化は低速域では乗り心地がやや硬めには感じますが高速域ではショックアブソーバの減衰力が発揮されて高速での直進安定性や段差での衝撃がきちんと緩和されていて運転していて安心感があります。また高速コーナーやワインディングで車体ロールを抑制するためハンドリングが向上しているのを体感出来るかと思います。

APTCOでは車種毎に推奨ショックを定めています。
◾️トヨタハイラックスにはFOXの2.0IFP
◾️三菱トライトンにはBILSTEIN B8/5100
いずれもアメリカでは老舗サスペンションブランドで本場のオフローダーに愛用されている信頼性の高いショックアブソーバとなります。








