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SERVICE NOTE :FORD-3

この猛暑日に車のエアコンが効かないのは苦行でしかありませんよね。


FORDに限らずですがエアコンの温度や風向きのスイッチを押した時にダッシュボードの内側からクリック音が連続して鳴り続ける様な場合はミクスチャーブレンドドアモーターの不具合が起きていると考えて良いでしょう。


クルマのエアコンはダッシュボードの内側に装置されているのが殆どで修理する際にはダッシュボードやコンソール等を外して作業する必要性があるため手間がかかるケースが多いです。今回は2011yのF150でコラムATのベンチシートのモデルの部品交換の事例をNOTEしておきます。


写真は割愛しますがこのモデルのF150のHVACは助手席側の上部(温度)と運転席側の側部(風向)にブレンドドアモーターが装着されています。今回の症状は風向きは正常作動しているが、前述した温度のコントロールをするとCLICK音が鳴るだけで温風しか出てこないというものでした。という事で助手席側上部のモーターを交換することになります。


スマートな脱着方法をフォーラムやQ&Aで検索した結果が今回の手順となります。

①グローブボックスを外す。

②助手席のダッシュカバーを外す。

③バッテリーのマイナス端子を外して助手席用のAIRBAGユニットをフリーにする。下の写真の黄色いコネクターは触らないよう注意すること。AIRBAGは火薬で爆発させる危険なシロモノなので誤作動でAIRBAGが出たら怪我をするので留意しましょう。

④エアコンのダクトカバーを左右とも外す。

⑤センターコンソールカバーを外す。

以上が下記の写真までです。

いよいよセンターコンソールを取り外します。裏面のコネクターを外していきます。SYNKのコネクターは外さずに正面のパネルをめくるとこんなところに隠しネジがあります。

AUDIOやHVACのコネクターを外してセンターコンソール本体を外してやると右奥にブレンドモーターが露出します。ダッシュのフレームが邪魔でコネクターも外しづらいのでエアバッグ側からアプローチも出来ると作業しやすいです。

取り外したブレンドモーターです。せっかくなので分解してCLICK音の原因を探ってみました。

丸枠内の樹脂製のギヤの歯が欠けている事が原因でミクスチャードアが開閉できずCLICK音が鳴り続けているという事が分かりました。これは経年劣化ですね。

新品のモーターを取り付ける際はギヤのはまる場所と固定ネジの位置がズレる場合があるので上手くポジショニングをする必要がある場合があります。外していたバッテリーを繋げてからコネクターを新品モーターに接続して温度ダイヤルを回すとギヤを回すことが出来ます。またHVAC本体側の方も歯が欠けたギヤを使ってドアのポジション調整をしてモーターが上手く取付ができる位置へ調整します。ちょっとコツが要りますが難しくはありません。

モーターを新品に交換してコンソールやエアバッグを元に戻してダッシュ周りを復元したらキャリブレーションを行う必要があります。


①助手席側の右フロア下にあるFUSEBOXのClimateControlのFUSE#15(10A)を抜いたまま1分待ちます。

②FUSEを元に戻します。

③イグニッションをONにして(エンジンは始動させない)30秒何もせず待つ。

④一度キーを抜いてからエンジンを始動させてエアコンの温度ダイヤルを回して正常作動するか確認する。


以上の操作を行わないとギアが割れてしまう可能性があるそうです。


これで快適装備が復活しました。





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