ハイラックスにFOXのクリップリフト2.0IFPショックを装着して頂いたオーナーさんの作業事例です。
ハードダートやトレイル系のオフロードにチャレンジしてみたいということでサスペンションのパフォーマンスを上げてドライバビリティの向上を目指すことに。簡潔に言えばドレスアップ街乗りカスタムからパフォーマンスチューンへシフトしたいというオファーになります。
今回のサスペンションチューンは既存のサスペンションを使って脚を動くようにするというものです。現セットアップでは純正コイルオーバーよりも1”ショック長が伸びており、アッパーアームの補正によってリバウンド方向のトラベル量が1”増加している状態です。
こちらがチューンナップ後のセットアップです。
今回の主な作業内容はコチラです。
▪️eibachのスプリングへ交換:スプリングレート変更(SOFT)
▪️車高の1.5"リフト:ボトムアウト防止、プリロード調整
これにより高速域でのフルバンプによるボトムアウトを防ぐとともにスプリングレートの低いコイルを選択した事でしなやかな脚の動きを体感出来る様になりました。このFOX2.0IFPシリーズはリバウンドスピードが速めのバルビングなので純正のコイルスプリングだとギャップ越えの際のキックバックを強目に感じてしまいます。これをEibachのコイルスプリングに交換することで初期入力がマイルドになり、路面の追従性(ホイールアーティキュレーション)が向上します。本当なら低中速域でのオフロード走行ではスタビライザーオフにしたいのが本音です。余談ですがLC250にはそんな便利なデバイスが装備されているので羨ましいです。
FOXのクリップリフトについてはショックアブソーバー本体のみをFOX2.0IFPに交換してスプリングやアッパーマウントは純正部品を再使用します。ただしAPTCOではフレキシブルに車高調整が出来るようにアッパーマウントも3段階の車高調整が可能なパーツを採用してコイルオーバーを組み立てています。下の写真がこれですね。
これによりこのコイルオーバーの車高調整は実質4段階の調整が可能になります。アメリカ風に言うならばレベリングリフトという方法になります。
上のコイルオーバーはクリップリフトによる純正のコイルスプリングにプリロードがかかった状態でタイヤが接地した際に車高が下がらない様にテンションをかけているためストック(純正状態)よりも乗り心地は固めになります。
APTCOがFOXショックとDIRTKINGのアームを採用したのは見た目とか耐久性とかではなく、単にショック長が伸びてリバウンドのトラベル量が1インチ伸びる事を重要視したからです。たったの1"が結構重要だというのはオフローダーの人ならお分かり頂けるでしょう。
このセットアップにEibach のコイルスプリングを採用するのは純正コイルでは足りないストローク量を補うためとスプリングレートを変更するためです。
KINGやFOXのハイグレードモデルになるとスプリング交換やバルブスタックが普通な作業になってくるためチューン後にその作用を体感して自分のベストなセッティングやショックセオリーを身体で憶えられるのは大変貴重ですしノウハウにもなります。もちろん失敗もありますし私個人の独自理論があるのでこれが正解とか不正解とかを言う気はありません。
実際にハンドルを握るオーナーさんご自身にアリかナシかを判断をして頂ければと思います。
サスペンションは奥が深いのでもっと色々試してみたいものです。
と言うことで、GUN125のコスパに優れたサスペンションチューンに興味がある方や、既存のショックをチューンしたい方、乗り心地を改善したい方はお気軽にご相談ください。
トライトンの脚も見てみたいのでオーナーさんは是非遊びに来てください。
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