WHEEL HUB REPLACE
- APTCO HQ
- 6 日前
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大径タイヤのセットアップはもちろんオーナーの使用状況にもよりますがホイールハブのベアリングやタイロッドエンドのボールジョイント、ブレーキはSTOCK状態よりも負荷が大きくなるため部品の消耗が早くなり交換するサイクルがSTOCK状態に比べて早くなる事はお分かり頂けるでしょうか。タイヤが245/70R17から37x12.5R17のオーバーサイズに変わるワケですから日本の狭い道路事情で気にもせずにフルステアすればフロントの稼働部位には大きな負荷が架かる事を少しは意識すると良いかと思います。

ホイールハブについてはAPTCOでは純正スペックまたは信頼度の高いメーカーのハブを推奨しています。TIMKEN、MOOGを筆頭にMEVOTECH、DORMANを価格差で選んでいます。本来ならレーシングハブとなりますがとにかく高いですしそこまでのスペックは今の我々には必要ないと思います。タイロッドについても然りですがLT等のサスペンションをアップグレードしている場合には純正ロッドがあまりにも華奢なのでこちらも本来であればクロモリチューブにHEIMジョイント化がセオリーなのですがアッパーアーム同様にオープンスタイルのベアリングは手間も掛かるのでクローズドタイプのボールジョイントが無難かなと思います。

ブレーキに関しても車重やバネ下重量の増加に伴い消耗は通常より激しくなりますしMT化した際のナックルのバックプレートデリートによってダストは噛むし放熱性能も下がる事からパッドだけでなくローターの摩耗も通常よりも早くなる傾向があります。
今回は2009y FORD F150 RWD の作業事例になります。サスペンションはミッドトラベルスペックです。DKのUCAにBAJA KITのFAB-SPINDLEとなります。

この様に純正部品が消耗してパーツの交換時期が来た際にはコスパの良い安価なパーツで済ませるのも良いですが、走りたい&楽しみたい人はパーツをアップグレードするチャンス到来です。
今回はまさにその良い実例です。
走行中に車の速度とシンクロした金属音がフロントから聞こえるという話から始まって
フロントのホイールハブの交換とブレーキローターとパッドの交換を実施しました。

本当はキャリパーも交換を検討したのですがWILWOODやBEARは大変性能も良い分コストが高いので予算オーバーという事で今回は妥協することにしました。
せっかくなのでPOWERSTOPのZ36シリーズをチョイスしました。Drilled &Slotted/ドリスロローターに専用のカーボンセラミックパッドのセットアップになります。
こちらのZ36シリーズはトーイングやパフォーマンストラック向けでトーイングもオフローディングも楽しむ我々のニーズにマッチしており私自身も自分のクルマに採用しているパーツです。

元々はトーイング目的でこのキットにアップグレードしたのがキッカケで、3トン近い重量のエンクローズドトレーラーをタイタンでトーイングしていたのですが純正のブレーキシステムでは全長13m近い長さの車体を止めるには制動距離が必要でした。このキットに交換してからはトレーラー側のブレーキコントローラーのレベルも下げられるくらいには制動力が向上したことをキッカケにPOWERSTOPを推奨するようになりました。

余談ですがFORDは08yまでのRWDはオールドスクールなSNOUTタイプだったのでやや交換が面倒でした。 https://www.aptco.info/post/メンテナンスノート
09yのモデルチェンジによりサスペンション構造が一新してくれたおかげでRWDと4WDのホイールハブの装着方法がボルトオンになりホイールハブのアッセンブリー交換がとても楽になりました。現行型はSPEED SENSORも内包しておるのでハブを分解してベアリングを交換するのではなくアッセンブリーで交換する様になりました。シールドベアリングになってからグリスパックとかもしなくなって今ではバイクのハブくらいにしか使わなくなってしまいました。TIMKENのベアリングはバイクからの流れでクルマに採用しています。

MOOGについてはNASCAR好きの影響からです。

RACEに採用されているブランドは信用に足りうるかなと思います。されどメリカなところもありますが・・・。それを含めてアメリカ車という醍醐味を楽しみたいですね。
という事でリフレッシュとグレードアップ完了です。これでイベントの準備は万端です。

ステアリングの話もしたかったのですがこれはLT化する際にまた触れたいと思います。
4130とFK JMXに萌える話はフリーク向けにサブスクの方でご紹介します。