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Death Wobble

ピックアップトラックのオーナーさん達は「デスウォブル」というキーワードはあまり聞いた事が無いと思いますがJEEPやLC70、古い4WDのトラックを乗っている方はピンとくるかもしれませんね。


百聞は一見にしかずという事でまずは「死の揺さ振り」とはどの様なモノかをご覧下さい。


今回はFORD E150 WAGON の修理事例となります。一般的にはソリッドアクスルスタイルの車輌のコモントラブルとも言えるデスウォブルですがFORDのツイントラクションビーム(TTBまたはXトラック)を採用しているEシリーズや1996年までのFシリーズとBronco、SUPERDUTYの2WDについてもデスウォブルが発生する構造になっています。

デスウォブルが発生する原因はボールジョイントやブッシングの経年劣化によるガタつきが

ある速度域と路面の凹凸をキッカケに共鳴振動して凄まじい振動が発生するというものです。下の写真はJEEPのソリッドアクスル方式ですがこれを参考にしてみてください。

簡単にいうとリンク部分にボールジョイントやらブッシングがあるのでそこが原因になりうるという事です。


今回のE150はTTBなので構造が異なりますがステアリングリンクとナックルの上下ボールジョイント、スタビライザーリンクを交換する事になりました。

ステアリングの写真を撮るのを忘れてしまいましたがE150はステアリングがYリンクなのでピットマンアームからアウタータイロッドエンドまでのアッセンブリーで交換しました。

以前にE150を乗っていた事もあってデスウォブル対策には有効なMEVOTECHのパーツを採用するようにしています。グリスニップルが付いているので車検毎にグリスガンでWAKOSのグリスを再充填しています。

これがツイントラクションビームのアームです。ピボット位置がクロスしているので足の可動域が半端ないです。

ちょっと大変なのが8穴のハブが重くて、先にディスクローターを外しておけば良かったと後悔しました。ナックルに圧入されている上下のボールジョイントをSSTを使って脱着します。15年間無交換というのも凄いですがナックルとボールジョイントが一体化しているようになっていて外れるか心配です。

予想通り錆による固着がすごくて叩く炙る叩く炙るを加えながらリムーバーで地道に力を加えてBJを抜き出します。

SSTが変形するんじゃないかというくらいの固着具合でかなり苦労しましたが何とか外す事が出来たので新品のBJを圧入していきます。

部品交換の結果は左右のアッパーBJと運転席側のタイロッドエンドがグラグラしておりこのパーツが原因でデスウォブルが起きていたと推察されます。


部品交換後の試走では振動は無事に収まってデスウォブルについてはこれで解決する事が出来ました。






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