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CONSIDER: J150 LEVELING LIFT

前回でJ150のサスペンション方式は理解できたと思いますので実際にリフトアップの手法を説明して行きましょう。


(フロントサスペンション)コストの安い順にご紹介して行きます。


①コイルスペーサーリフト

純正のコイルオーバーのトップにスペーサーを挟むことで車高を上げる方法で一番安価なレベリングリフトの方法です。これが一般的なのですが実はこの方式はAPTCOではお勧めしていません。

こちらも同様のスペーサータイプのレベリングキットなのですがAPTCOはこちらのスペーサー方式を採用しています。上と下のパーツの大きな違いはサスペンションジオメトリーにも関係しています。ダブルウィッシュボーンの場合、リフトアップをするとキングピン角が変動しキャンバー角も変動します。トヨタの場合はLCA(ロワーアーム)のエキセントリックカムで調整を行う(アライメント)のですがコイルオーバーショックの角度もそれに伴って変動します。


ここで注目をしたいのはショックダンパー(ショックアブソーバ)のトップマウントの位置です。下の写真で比較するとわかりやすいのですが黄マーカーと赤マルの位置関係が異なるのがよくお分かり頂けると思います。これが意味するのはかなり簡潔に言うとショックダンパーの長さ(トラベル)が不足する事とショックダンパーのブッシュに負荷が掛かった状態になると言う事です。

この状態でリフトアップしてオフロードタイヤを履いて無茶な走行をするとこの様な結果を引き起こす事になりかねません。

そのためにも構造やセオリーを理解した上でパーツのチョイスをしなければなりません。むしろこんな事になるなら修理代で良いサスペンションを入れてけば良かったと後悔する事になるでしょう。スペーサーリフトというのはそういう危険性を孕んでいる事をご理解下さい。


②クリップリフト(ショックダンパー交換)

APTCOではこのリフトアップ方式とスペーサーリフトの組み合わせを推奨しています。

これは純正コイルオーバーを分解してショックダンパーを交換する方式です。コイルスプリングとトップマウントは純正を使用するのですがAPTCOはコイルのみを利用します。

クリップリフトというのは本来スプリングを最初から縮める(プリロード)事で車高が下がらなくなる様にバネの反発力を高めて車高を保持するというタイプのリフトアップ方式です。ビルシュタインやアイバック(アイバッハ)からも同様のリフトキットがラインナップしていますが個人的にはFOXの製品を採用しています。もちろんオーバーホールにも対応出来るのとダンパー本体の設計や見た目の部分でもさすがFOXというところです。

上の写真にあるクリップの位置を変えることで0"か1"リフトを選択できます。このショックに先程のコイルスペーサーをセットすることで1"~3"までの範囲でセットアップを推奨しています。車高は変えずに乗り味を純正に近いしなやかな乗り心地にするかやや初期入力硬めの高速ダート走行向けかをご選択頂けます。APTCOの採用するこのFOX 2.0"IFPショックについては純正のハイラックスよりもトラベル量が1.25"程度増加します。


JEEPオーナーにはメジャーなショックですがプラドやハイラックスのオーナーさんにも是非お勧めしたいです。その性能比は上のムービーでご覧下さい。


ドレスアップ目的の単に車高を上げたいのであればスペーサーで十分ですが、きちんとワークするパフォーマンス性能も求める方にはFOXをお勧めします。この機会に車高が上がる事よりもトラベル量が増える事が大切だという事も覚えておきましょう。


次回はフロントサスペンション第二弾です。



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