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Ford Triton V8-5.4L /Service log

今回は2004-2008y Ford F150に搭載されているモジュラーV8モーターのスパークプラグ交換作業についての作業ログです。


読者の中にもトライトンエンジンのスパークプラグのトラブルをご存知の方、または実際にトラブルを経験されたオーナーさんはいるでしょうか?このモデルのF150は世界販売第一位のピックアップトラックだっただけに販売台数が多い分、沢山の故障事例が世界各国で報告されていました。私自身もこのスパークプラグについては5万マイル以内毎に交換を推奨するようになりました。

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どの様なトラブルなのかを簡潔に説明すると、プラグの交換の際にソケットで緩めようとするとプラグが折れてしまいシリンダーヘッドに分離した部品が留まるという厄介な話です。下の写真がその実例でプラグホールからソケットを抜き出した時にこれを見て絶望した事が何度かありますが、まだお昼なのにまさにナイトメアです。完全に製品不良で純正プラグの品番も2回ほど変わっているくらいトラブルメーカーです。

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上のようにプラグが折れてしまった場合には専用の特殊工具が売られていて殆どの場合はヘッドに残った残滓を取り除く事ができるのですが、ごく稀に特殊工具でも除去出来ない場合にはシリンダーヘッドを外して裏側から取り外すと言う話になります。大抵の場合はこの時点でオーナーにはこのクルマに高額な作業工賃と時間を掛けて乗り続けるか否かの判断を迫られる事になります。


また、このエンジンはプラグ交換を行うためにECUとバッテリーが邪魔になるため取り外す必要があります。無理やり狭い隙間に工具を入れて作業する事も可能ではありますが作業視野を確保するためにも取り外した状態でアプローチすることをお勧めします。

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左バンクに関しては魔の4番プラグがあるので焦らずに時間をかけてじっくりと向き合う事をお勧めします。暖める冷やす注油するのルーティンを時間をかけて繰り返すと上手く緩んでくれる可能性が高まりますので焦らずに根気よく向き合いましょう。

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今回作業したエンジンは8本中/ 3本が固着しており2本までは上手く外れてくれましたが4番がどうしても緩まずこれ以上のトルクはプラグが折れそうという判断により作業を中断してケミカルを使用してプラグ周りのカーボン・デポジットを除去してから再度チャレンジするという手段に切り替えました。ちょうど良い位置にバキュームラインがあるので4番シリンダーに届けと願いながら点滴投与です。これに加えてFUEL1を燃料側からも追い洗浄してヘッド内部の汚れを除去してプラグの固着を緩和させてから再度アプローチする事にしました。

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以前にここの4番が折れてしまって特殊工具でも残滓が除去出来ず修理コストの問題でドナドナになったケースがあったのでオーナーさんとは今回は更に慎重に対応しようと言う話になりました。と言うことでこの話は2026年に持ち越しとなります。


むしろRECS施工した効果でエンジンが快調になったと喜びのメールが来ていたので良かったです。次回のアプローチに向けて燃焼室のクリーンナップのために走行してもらう事になりました。また結果報告をしたいと思います。



これは余談になりますが、このエンジンで信号待ちでラフアイドルやキックダウンして加速する際にモタモタ感や息継ぎをする様な感じがあるならこのEVAPのラインを確認すると良いでしょう。15年以上前製造のクルマなのでゴムホースが炭化してしまってボロボロになっておりバキュームリークしている可能性があるので点検交換する事をオススメします。

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ミレニアムからもう25年ですから2000年代のトラックは維持メンテナンスが必要です。不具合が出る前に一度点検と部品交換をお勧めします。


●イグニッションコイル

●スパークプラグ

●インジェクター

●PCVバルブ

●EVAPホース

●ラジエターホース

●ヒーターホース

●ブレーキライン

●オイルライン

●サーモスタット

●ウォーターポンプ

●ベルト、プーリー

●フューエルフィルター

●エアークリーナー

●スロットルボディ

●エアフローセンサー

●フューエルセンダーユニット

●O2センサー



パッと思いつく範囲のエンジンマネージメント関連の点検箇所です。あくまでクリーニングまたは交換が必要なパーツの一例です。知識のある方は目視による点検やOBD2で各項目の数値をモニターしてみてください。他にもサスペンションとパワートレイン、ステアリング、ブレーキの項目もあります。日本の車検整備項目ではカバー出来ない項目も多数あるのでもし気になるのであればウチのインスペクションを受けて今後の維持管理のためのメンテナンススケジュールをプランニングするのもアリだと思います。


オリジナル志向で純正部品へのリプレイスなのか?せっかくだからパフォーマンス向上のためのパーツにモディファイするのか?選択はオーナーである貴方次第です。


実はAPTCOはHOLLEY GROUPのディーラーでもあるので下記ブランドのパーツを取り扱いが可能なのでパフォーマンス系パーツのラインナップも豊富です。ご興味がある方はご相談ください。

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