SHOCK SERVICE / LC150 #01
- APTCO HQ

- 11月19日
- 読了時間: 3分
今回はKING SHOCKのサービスログになります。
トヨタ車のメンバーダウン6”リフトのサスペンションに装着されたコイルオーバーとバイパスショックのサービスとモディファイを実施します。
TOTAL CHAOSのSTOCK SPECのUCAとLCAにKINGのコイルオーバーとバイパスのセットアップです。

まずはバイパスショックを外す前にガス圧チェックをします。左右とも100psiだったので推奨ガス圧よりも低いためエアレーションを起こしてない事を祈ります。

ショック外す際にリザーブタンクからチャプチャプ音が聞こえていたのでエアレーションは確定です。
ショックのスペックは2.5x8 -3tubeにExt3.5"シャフトの付いたメンバーダウンリフト
仕様です。

どうやらこのスペックではショック全長が不足していたようで本来マウントされるはずのショックタブにショックの長さが足りずリロケーションされてショックが取り付けられていました。この状態ですと1Gでジャッキアップしてもショックのリバウンドストロークは1”しか確保出来ない状態になっていました。

これを補正すべくロッドエンドを延長して正規のショックタブにマウント出来るようにExt3”のレッグに交換をしました。これによってリバウンドストロークも2”確保出来るようになります。
レッグを交換するのでまずはショックの分解からスタートです。こちら側のショックはガスを完全に抜いてシュレーダーバルブもコアを抜いてあるのにシャフトが反発して伸びようとしていました。これはメインシリンダーにガスが混入しておりピストンを押し戻そうとしています。これがエアレーションと言われる状態でショックの減衰力を弱めたりキャビテーション発生の要因となります。下の写真ではシールカップからメインシールが飛び出しているという過去に前例の無い状態でした。

ガス抜きはオイル交換の際にやるとしてレッグの交換です。レッグはスレッドロッカーが塗られているのでまずはヒートガンでひたすら熱入れして溶剤が熱融解するまで熱します。片側はすんなり取れてくれましたがもう片方は全然緩まなくて最終手段のバーナートーチで炙ってようやく外すことが出来ました。アルミのアノダイズド(アルマイト処理)は熱を入れ過ぎると変色(色痩せ)が起きしまうので外す際は気を遣ってはいるのですがどうしても外れないって場合は下の写真の様に変色をしてしまいます。

外したスレッド面は真鍮ブラシで綺麗に汚れを取り除いて新しいロッドエンドを取り付けます。もちろんスレッドロッカーはマストです。シャフトにロッドエンドを組み付けたらFK ROD製のブッシングを丁寧に圧入していきます。

ベアリングを中央にマウントしたらスナップリングを取り付けて元通りにショックを組み上げます。この時大事なのはリザーブタンクのIFPピストンの位置合わせとリザーブタンクとシリンダー内のエア抜きです。

バイパスショックのロッドエンド交換編は以上です。
次はコイルオーバー編になります。




